おせち料理の思い出

正月のおせち料理には各自色んな思い出があると思います。子供頃楽しみだった人もいれば苦手な人もいたでしょう、ここではそんなおせち料理の思い出について書いています。

おせち料理を始めて知って自分で作った思い出

我が家には昔から、おせち料理というものが存在しませんでした。
お正月に食べるものと言えば、朝、お屠蘇を飲み、お吸い物を頂きます。
後はお餅を焼いてお雑煮を作って食べます。

なので、私は高校生になるまで、おせち料理の存在も知りませんでした。

高校では調理科に入りましたので、季節の料理や伝統料理を勉強します。
そこで始めておせち料理を知った訳です。

冬休みに入る前に、友人と大晦日に二人でおせちを作ってみよう、
と約束しました。

何を作ろうか考えます。
田作り、煮しめ、栗きんとん、紅白なます、黒豆は難しいので、
金時豆で煮豆を作る事にしました。

それから。
みかんをくりぬいた皮に、みかんゼリーを流し込み、
みかん寒天を作って出来上がりです。

お互いに材料を持ちより、私の家に集まりました。
いざ、作り始めましたが、なかなか時間がかかり、はかどりません。

母が、手伝おうか?と言ってくれましたが、
何としても友達と二人で作りたかったので、断りました。

しかし、下拵えから始めたので、
全部出来上がったのは夜の10時を越えていました。

重箱に詰めていきます。
最後に母が買ってくれていた伊達巻と、かまぼこを盛り合わせて、
綺麗なおせちが出来ました。

初めておせちを作った思い出です。

元旦と誕生日に楽しむ母特製の我が家のおせち

昔からお節料理は母が作ってくれていました。
母は料理上手なのでいつでもおいしいご飯を作ってくれますが、
我が家では和食が人気なので父も元旦を楽しみにしていたと思います。

手作りおせちは家族の好きなものを好きなだけ入れられるので、
私はいつも数の子や昆布巻き、煮物を入れるようにせがんでいました。


特に父がゴルフ大会で数の子を年末に大量にもらってきたときは、
今年は最高のお節料理になる!と私が盛り上がっていました。

お節料理は大概元旦の朝とその日の昼と夜、
次の日の朝などにも残る事が多いのですが
私は誕生日の朝におせちを食べる事が大好きでした。

私の誕生日は1月2日で、
周りからも忘れられる事が多くて悲しい思いもたくさんしました。

ケーキ屋さんも昔は空いていなくて、アイスを食べたりして
後日ケーキを買いに行くこともありました。


それでも大好きなお節料理を誕生日の日にも食べる事が出来るので、
なんだかんだいって自分の誕生日がこの日でよかったなと思いました。

今では母も忙しいので昔ほど豪華なおせちは食べていませんが、
それでも母の作る素朴なおせちが私たちには合っていると思います。
書いているうちに今年の元旦がまた楽しみになってきました。

毎年手作りの母のおせち料理~娘が引き継ぎ我が子へと

私は結婚5年目の主婦です。

結婚前から毎年おせちは、母の手作りでした。
出汁巻き卵に黒豆煮、なますに昆布巻…。
ごく普通のよくあるおせち料理のおかずです。

毎年同じものでしたが全く飽きる事はなく、
毎年とてもおいしくいただいていました。

そして私も結婚をし家庭を持ち、初めてのお正月。

今まで当たり前のようにあったおせちがなく、
とても焦っていたのを覚えています。

ネットでもおせちが買える時代ですので、頼んでしまえば早いのですが、
昔から手作りのおせち料理を食べ慣れていたので自分も作らなければ!
と気合いが入りました。

今までおせちは食べる側で作った事など一度もなかったので、
母に一から教わる事にしました。

ありきたりなおかずではありますが、教わって初めて知る大変さ。
どれもこれも簡単、短時間でできるものではありませんでした。
一つ一つ行程をきちんとしていくと数日はかかるものです。

これを小さい子供がいる頃から毎年毎年作っていた母を思うと
尊敬しかありません。

私にも現在3人の子がいます。
この子達の面倒を見ながらのおせち作りはとても大変です。
しかし、私が作ったおせちをおいしいと言ってくれる主人と子供達。
この言葉が何より嬉しく作りがいがあります。

私の母もこのように思って毎年作ってくれていたかもしれません。
母の味を忘れずこの先も毎年おせちは手作りで頑張ろうと思います。

おせちは通販かスーパーの出来合いでしたが今年は違いました。

おせち料理といえば重箱に豪華な食べ物が入っているイメージです。

実際に私の家庭でもスーパーでうっているおせち料理の個々の品を大皿に並べる、
通販サイトでおせち料理を頼むことが定番でした。

しかし、今年は全く違っていました。

私は実家を離れ、都心で一人暮らしをしていますが、
お盆と正月は実家で過ごすことにしています。

今年も1月1日のお昼に実家に帰りました。

今年は通販かスーパーの出来合いかどっちかなと思っていましたが、
母親が重箱を持ってきたので「通販サイトか…」と思っていたら
母親から衝撃の一言が出ました。

「今年はお兄ちゃんがおせち料理を作ってくれたの」
衝撃でした。

確かに兄は料理が好きでしたがどちらかというと洋菓子ばかりでしたので、
和菓子ではなく和食しかも難しいとされているおせち料理です。

女子の私も作らないおせち料理を兄が作ったことにショックを覚えました。

料理好きでも味や見た目はどうなんだろうとは考えません。
兄は真面目な性格なので失敗はしないです。

おせちを見ましたが、本当に完璧なおせち料理でした。
味もしっかり出ています。

黒豆や栗きんとん、煮物にも味がついていますし、
里芋も煮崩れしていませんでした。

料理好きは極めると本当にすごいのだなと実感しました。

衝撃な一年の始まりでしたが、
兄は満足しておせち料理はもう作らないそうです。

毎年作るおせち料理は子供もお手伝いします。

我が家のおせちは、主人の実家で作ります。
主人のお母さんが2、3日前から黒豆を煮込み始めます。

私は子供と栗きんとん、田作り、なます、たたきごぼうを担当します。
おかあさんは、その年で違いますが、昨年は煮豚を作ってくれました。

子供は上の子は田作りをします。
いりこを丁寧に焼きます。
温度が難しいですね。
下の子はたたきごぼうです。

叩きすぎて繊維がぐちゃぐちゃになりますが、それも経験ですね。
栗きんとんは子供と私の三人で作ります。
これは子供が美味しいと食べてくれます。
だから作りがいがあります。


最近、追加で私は赤貝を煮ます。
赤貝が大好きで自分で食べたいからです。

なますは昔から紅白なます、好きなので作ります。
昨年は上の子は、おかあさんに昆布巻きを教わっていました。
かんぴょうで結ぶのが難しいようでしたが、上手に作っていました。


毎年だんだん、おせち作りも面倒になってきましたが、
それでも、やんややんや言いながら作るおせちは、毎年欠かせません。

おせちは、最近小売店で美味しいおせちの予約もありますが、
塩が濃いめとか、酸っぱいとか言いながら食べるおせちもありかな?
と思っています。

お母さんが元気なうちは一緒に親子三代で作り続けたいです。

家族構成とともに変わっていくおせち料理の形

私は生まれも育ちも道産子です。

北海道では、12月31日大みそかの日に
おせち料理を食べるという習慣があります。

子どもの頃は祖父母の家に大勢の親戚が集まり、
朝から母親たちはおせち料理作りに励んでいました。

黒豆や栗きんとん、伊達巻、昆布巻きなどなど、
時間や手間がかかるおせちも全て手作り。

大みそかはテーブル狭しとおせち料理だけでなく
ご馳走が並んでいた思い出があります。


祖父母が亡くなってからは、
親戚が一同に集まって大みそかを過ごすことがなくなり、
両親と私達3兄弟で過ごすように。
それでも母はかかさず毎年おせち料理を作っていました。

特に父が大好きな昆布巻きは母から私が作り方を教えてもらい、
高校生くらいから私の担当に。
他のおせち料理も一通り母に教えてもらいました。

兄弟が皆結婚して家を出てからは、
大みそかは実家に帰省できる兄弟家族だけが集まるようになりました。

母も歳を重ねるごとにおせち料理を作るのが大変になり、
だんだんと購入するおせちの単品が増えるように。
それでももちろん昆布巻きは手作りです。


現在ではおせち料理を予約して購入するようになりましたが、
それでも数品は必ず手作りをし、
テーブルの上に豪華なお重とともに並んでいます。

我が家では家族の形とともに、おせち料理も変化してきています。

我が家のおせちの一番人気はかまぼこの酒煮です

子供の頃はおせちがあまり好きではありませんでした。

煮物が中心で、大晦日から正月三が日同じものを食べるのは
さすがに飽きてしまいます。

その中で唯一好きだったのがかまぼこです。
我が家のかまぼこはお酒で煮てあります。

日が経つにつれて味が染みこんで
どんどんかまぼこが美味しくなっていくのです。

母親は板かまぼこと、のしかまぼこの両方使っていましたが、
のしかまぼこは味が染みやすいので自分はのしかまぼこだけ使っています。

のしかまぼこというのは長方形でのしのような形をしており、
年末にしか店頭に並びません。
この時にしか売らないため、つい大人買いしてしまうんです。

毎年どんどん量が増えて、昨年は10個くらい買ってしまいました^^;

家族2人ですから、さすがに作りすぎたかなあと毎年思うのですが、
結局4日くらいにはなくなってしまいました。

さらに、かまぼこの味が染みこんだ汁(酒)も
めっちゃめっちゃ美味しいんです。

おせちを食べ終わったあともダラダラとかまぼこをつまみ、
最後は汁まで飲み干してしまっています。

ただ、周りに聞いてもかまぼこをお酒で煮るという人は少なく、
母親はどうしてお酒で煮ていたんだろうと今でも謎です。
両親ともにすでに亡くなっているので聞く事ができません。

多分、父親の実家が漁師だったので、そこの郷土料理だと思うのですが・・・。

我が家のお正月といえばかまぼこの酒煮。
今年もまた、かまぼこを増やしてしまうかもしれません。